脳梗塞、脳出血の後遺症に対する筋膜リリース、Structural Integration

脳梗塞後の違和感や動きづらさに。「痛くない筋膜リリース」で局所を整え、「Structural Integration」で全身の再統合を図る施術を紹介。

「動きたいのに、うまく動かない。」

「痛みはないけれど、突っ張る、緊張が高い状態が続いている。」

脳梗塞を経験された方の中には、麻痺や筋力低下といった症状だけでなく、「体が思うように使えない」「感覚がおかしい」「バランスがとりづらい」といった漠然とした違和感に悩む方も少なくありません。

リハビリでの運動療法や電気刺激だけでは、どうしても解消しきれないこの“違和感”。
その背景には、筋膜の滑走不全や拘縮、感覚入力の異常が潜んでいることがあります。

今回は、そんな脳梗塞後の身体に寄り添う選択肢として「痛くない筋膜リリース」と「Structural Integration(S.I)」の考え方をご紹介します。


「筋膜」は、回復のカギを握る“つなぎ役”

筋膜とは、筋肉や神経、血管などを包み、全身を立体的に結びつけている結合組織のネットワークです。

脳梗塞によって片側の筋緊張が高まったり、活動量が減ることで筋膜は癒着や脱水を起こし、滑走性を失いやすくなります。
すると、筋肉の動きが制限されるだけでなく、関節の動き・バランス・感覚にも影響が及ぶのです。

特に、**姿勢保持や四肢の協調動作に必要な“微細な動き”**は、筋膜の滑走性が損なわれていると著しく低下してしまいます。
リハビリでの努力がうまく結果に繋がらない背景には、こうした「構造的な制限」が潜んでいる場合もあります。


痛くない筋膜リリース:感覚にやさしく、構造にアプローチ

Rolf-Conceptが行なっている「痛くない筋膜リリース」は、筋膜の水和性・粘弾性・感覚受容に着目した、やさしい非侵襲的な手技です。

強い刺激や引き剥がすような操作はせず、
わずかな触圧と重力への適応を利用して、筋膜の滑走性と感覚を丁寧に回復させていきます

脳梗塞後の敏感な神経系、左右差のある筋緊張にも対応しやすく、
・肩関節周囲のこわばり
・足首の詰まり感
・手指の開きにくさ
など、局所的な違和感に対して安全かつ効果的なアプローチが可能です。

◎こんな方におすすめ

  • 脳梗塞後、手足の「つっぱり」や「違和感」が残っている
  • 痛い施術が苦手、刺激に敏感になっている
  • 関節可動域制限があるが、無理に動かすのは不安

全身を“つなぎ直す”という視点:Structural Integration(S.I)

一方で、身体全体のバランスや重心のズレが気になる方には、全身の構造を再構成するStructural Integration(S.I)のアプローチが適しています。

**Structural Integration(S.I)**とは、筋膜のラインやテンセグリティ構造に基づいて、身体全体の配列を再教育する施術体系です。

脳梗塞の影響で起きた偏った姿勢、重心のずれ、非対称な動きパターンに対し、
“姿勢”を中心に据えて筋膜全体のつながりを整え、持続的な変化を引き出します。

たとえば、片麻痺によって身体が横に傾きやすくなった方に対して、
・股関節から体幹、胸郭までのねじれの解放
・頭部の位置や視線のズレを整える頸部へのアプローチ
などを通じて、「真ん中に戻る」感覚を取り戻すことを目指します。


痛くない筋膜リリースとS.I、どちらが良いの?

お悩みのタイプおすすめのアプローチ
局所的な違和感(肩・足首・手など)痛くない筋膜リリース
姿勢の崩れ・左右差・バランス感覚の低下Structural Integration(S.I)
刺激に敏感・過緊張が強い痛くない筋膜リリース
長期的に身体全体の回復を目指したいStructural Integration(S.I)

どちらか一方だけでなく、局所の改善 → 全身の再統合という流れで併用することで、
より高い効果を期待することもできます。


最後に──動きは“構造”から生まれる

リハビリが「動きをつくる訓練」だとすれば、筋膜への施術は「動ける構造を整えるための準備」と言えます。
脳梗塞後のリハビリに伸び悩んでいる方、体に違和感を感じている方は、ぜひ一度「筋膜」という視点で身体を見直してみてください。

あなたの“動きたい”という思いに、やさしく応えるアプローチがあります。

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