
最近なんとなく気分が晴れない…それ、姿勢が原因かもしれません
気持ちが落ち込む、やる気が出ない、不安になりやすい──
こうした“心の状態”に対して、私たちはつい内面に目を向けがちです。
「自分はメンタルが弱いのかもしれない」
「ストレスのせいかな」
「考えすぎなんだろうか」
もちろん、それらも一因かもしれません。
でも、もうひとつ忘れてはいけない大切な視点があります。
それは──「姿勢」と「感情」は密接に関係しているということです。
心が落ちると身体が丸くなる?感情と姿勢の連動
落ち込んだときの自分の姿勢を思い出してみてください。
- 背中が丸まり
- 肩がすぼまり
- あごが前に出て
- 視線が下がり
- 呼吸は浅くなっている
これは偶然ではありません。
私たちの感情は、無意識のうちに姿勢として現れるのです。
しかも、この関係は一方通行ではありません。
逆に言えば、姿勢を整えることで感情にもポジティブな変化が生まれるということ。
姿勢が感情を「つくる」──科学が示す心身相関のメカニズム
この「姿勢と感情の関係」については、近年の心理学・神経科学の分野で数多くの研究がなされています。
以下にいくつか代表的な研究をご紹介します。
✔ Riskind & Gotay(1982):姿勢が自己評価や意欲に影響
この研究では、胸を張った姿勢の被験者と、猫背の被験者に課題に取り組んでもらい、感情や意欲を比較しました。
結果、胸を張ったグループはよりポジティブに自己を評価し、課題にも前向きに取り組んだのです。
Riskind, J. H., & Gotay, C. C. (1982). Physical posture: Could it have regulatory or feedback effects on motivation and emotion? Motivation and Emotion, 6(3), 273–298.
✔ Carney et al.(2010):姿勢がホルモンバランスを変える
こちらの研究では、わずか2分間**“力強い姿勢(Power Pose)”を取っただけで、
ストレスホルモンであるコルチゾールが減少**し、テストステロン(自信に関わるホルモン)が上昇したことが示されました。
Carney, D. R., Cuddy, A. J. C., & Yap, A. J. (2010). Power posing: Brief nonverbal displays affect neuroendocrine levels and risk tolerance. Psychological Science, 21(10), 1363–1368.
※なお、この研究には再現性に関する議論もありますが、**「姿勢が内分泌系に影響しうる」**ことの先駆的示唆です。
✔ Zaccaro et al.(2018):呼吸の質が感情を変える
また、呼吸の状態も感情の安定性に深く関わっていることが、神経科学のレビューでも明らかになっています。
姿勢が悪くなると横隔膜が動きにくくなり、呼吸は浅く、速く、緊張的になります。
このレビューでは、深くゆっくりとした呼吸(Slow Breathing)が、自律神経系や情動調整に良い影響を与えることが報告されています。
Zaccaro, A., et al. (2018). How breath-control can change your life: A systematic review on psycho-physiological correlates of slow breathing. Frontiers in Human Neuroscience, 12, 353.
姿勢を変えれば気持ちも変わる?──でもそれは「構造」が整ってこそ
ここで一つの疑問が浮かびます。
「それなら胸を張っていれば元気になるのでは?」と。
しかし、多くの人が経験しているように、無理に姿勢を正しても長続きしません。
意識しないとすぐに元の姿勢に戻ってしまう。
これは、姿勢が単なる“意識”の問題ではなく、“構造”の問題だからです。
姿勢の土台にある「筋膜」と「重力」
姿勢を安定して保つには、骨や筋肉だけではなく、
筋膜(fascia)という組織のバランスと滑走性がとても重要です。
筋膜は、筋肉や骨、内臓、神経を包み込みながら、身体全体をひとつのネットワークとして繋げています。
この筋膜が癒着・緊張していると、身体の自由な動きが制限され、防御的な姿勢が固定されてしまうのです。
また、姿勢とは「重力との関係性」でもあるため、筋膜の緊張状態によっては重力の流れが乱れ、呼吸・循環・感情にも影響します。
では、どうすれば「構造」は整うのか?
ここで登場するのが──
**Structural Integration(ストラクチュラル・インテグレーション)**です。
● Structural Integration(S.I)──筋膜と重力を整え、姿勢から感情へアプローチ
S.Iは、筋膜の連続性と重力との調和に基づいて、身体全体の構造を再統合する施術法です。
Structural Integrationの主な特徴:
- 筋膜の滑走性・柔軟性を回復させる
- 身体の重力ライン(ライン・オブ・グラビティ)を再構築する
- 呼吸を深め、自律神経の調整を促す
- 姿勢だけでなく「動き」そのものの質を変える
- 結果として、気持ちや感情にも穏やかな変化が起きる
S.Iでは「どの筋肉を鍛えるか」ではなく、
“身体がどのように在るか”=Beingを整えるという視点で介入します。
心を変えるには、身体からでもいい──その第一歩を
気分が落ち込んでいるとき、自分の感情を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、心の状態は、身体の状態とつながっています。
言い換えれば、
**「身体が整えば、心も整う」**ということ。
S.Iのやさしいアプローチは、押さない・引っ張らない・痛みを与えない方法で、
筋膜と重力のバランスを再調整し、
自然で穏やかな心身の変化をサポートします。
自分自身を「整える」ことから、心と身体の再出発を
もし今、あなたが少し疲れていたり、気分が重く感じたりしているなら、
その原因は“心だけ”ではないかもしれません。
身体の構造を整えることが、感情に優しく働きかけることもある。
Structural Integrationは、その“心身のつながり”を丁寧に解きほぐすサポートとなります。
まずは「姿勢」から、あなたの“気持ち”にアプローチしてみませんか?
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